上手な英語とは?(自作の英語教材作成)
上手な英語とは?
外資系企業で働いていると、「本当にこの人英語が上手だな!」と思う人とたまに出会います。
それは、英語発音が格段に上手とか、とても流暢に話すとかではなく、海外の人達に適格に解りやすい英語でシンプルに英語で説明ができる人です。
海外からマネジメントが来日する際には、関係省庁のトップへの訪問をアレンジし、同行する機会があるのですが、ある省庁のトップの方で非常に頭の切れる、それでいてとても気さくな人との面談では、とても感心させられました。
真の英語力とは?
日本の難解な法令システムについて、とてもクリアにイメージしやすい英語に置き換えてお話しされていました。
日本の法令は、法律案が国会で承認され、法が施行されるのですが、どの法律にも、施行令、施行規則、省令というものがセットとなり、省令レベルまできて、やっとすべき事項が明らかになるというとてもややこしいシステムなのですが、この下位法令を指して、「Small law」という表現をされて、それがどのようなスケジュールで施行されていくのかということを本当に小気味よく英語で説明されました。
下位法令である「施行令」「施行規則」「法改正」などは、TOEIC900点レベルで出てくるような英単語になるのですが、日本語そのままの直訳英語では、法システムが全く違う海外の人にはチンプンカンプンとなるのですが、本当に上手く説明されていました。
1.クリアな発音
2. イメージしやすい英単語のチョイス
3.シンプルな英語文章
この3つは、外資系企業で海外の人とコミュニケーションする上で非常に重要な事項となります。
クリアな発音といっても、日本語のカタカナ英語発音ではだめです。
イメージしやすい英単語というのは、ここが一番日本人にとって慣れないと難しいところとなるのですが、ビジネスにおける英単語力というのは、難しい英単語を沢山知っているというのとは全く違います。
また、シンプルな英語文章というのも、中学英語文法、3単語だけで十分というものでもありません。
ですが、難しい文法をひたすら駆使する必要もなく、海外の人の「Why? Why? Why?」攻撃に撃沈することなく、クリアカットに説明できる英語力が必要となります。
このクリアカットな説明と、英語力はどうも一致している訳ではなく、やたら難しい英単語を連発し、長文、複文で英語を話してるけど何言てるのかよく理解できない。という日本人がいます。
非ネイティブである我々は、日本語の話し癖に引っ張られる傾向が絶対ありますので、普段から、クリアカットな日本語を話す癖をつけるということを心掛けていくというのも、実は、英語上達への早道となります。
通訳の実力
企業通訳を生業としている通訳の人達は、本当に日本人の最後まで聞かないと何が言いたいのかよくわからないような日本語を見事に、瞬時に英語に通訳しますが、私の自作の英語教材には、そんな逐次通訳の現場を素材にしたものもあります。
この音声は、YouTubeから探し出したのですが、通訳さんの英語発音は決してネイティブレベルといえるものではなく、日本語アクセントよりの英語なのですが、その瞬時に適格に、シンプルな英語に置き換える能力が神の領域。
この音声を何度も何度も聴いて、こういえばいいのかというのを学びました。
日本人の質問に対する答え方というのは、結構日本人独特のパターンがあって、
長たらしいのですが、その通訳さんの英語に置き換わるととてもシンプルにそれでいて、的を得た英語にたちまち変身!
って感じで私の英語が一皮むけたのは、この逐次通訳教材のお蔭でした。
日本語から、英語への変換のコツというものが解った教材となり、今でも、よく聴いています。
聴くたびに、新たな発見があり、言い換えのコツがだんだん増えていくという
すばらしい自作教材になりました。
外資系企業で通用するビジネス英語というのは、
自分の業務に関連した英語の素材を自作するのが一番です。
(詳しくはここから→英語のリスニング力を鍛える方法(自作リスニング教材))
この少しの手間が英語上達への早道でもあります。